僕は初音ミクに嫌われたい。

最近各所で気持ち悪いと絶賛されているねぎぽよしです。気持ち悪いので身分相応の最高に気持ち悪い日記でも書いていこうと思います。

要約すると
OculusRiftとUnityを使って添い寝とかカップルストロー作った初音ミク好きの一技術者として「僕の思う理想の初音ミクとは」という僕自身の精神性を現状の技術に照らしつつインターネットの片隅に書いておきたかったってだけの話です。

まずは技術的な視点を抜きにした僕の考える初音ミクをちょっと書きます。
(A)初音ミクは人間ではなく、電子の存在、バーチャルアイドル
(B)俺らにとって都合のいい女の子ではない。
(C)住む世界は違うけど現実の人間とは知能の面で遜色がない女の子
(D)クリプトンフューチャーメディアにオリジナルの初音ミクがいて、それぞれの初音ミクはそのインスタンス、つまり基本的な初音ミクがあったうえで個々のマスターさんによって細かい部分が変化した初音ミク。(つまり俺の家にいる初音ミクとか皆さんのお家にいる初音ミクとかマジカルミライでライブをしてる初音ミクとかいろいろいます)

それらを総合して僕自身の技術を抜きにした初音ミク観としては「人間ではないけど、知能面では限りなく人間に近い電子の存在」というのが僕の中で一番納得がいってます。
(A)で電子の存在にこだわる理由としては、電子の歌姫というコンセプトに強く影響を受けています。
初音ミクアイデンティティに近いものがありますのでここらへんをいじくるのは無粋かなと。そういう考えです。
(D)では、昨今存在する初音ミクの多様性を鑑みての結論です。初音ミクが一人しかいないならVOCALOIDというソフトウェアとして大量に皆さんそれぞれに初音ミクがいることの説明がつかないので。
(B)(C)は僕の精神性に関わってきます。それについて話す部分は下に用意してありますので必ず述べます。

なお、初音ミク○○論、初音ミクは何が初音ミクたらしめているのか、文化論からみる初音ミクといった話は僕自身書いててつまんないし、そもそも皆さんが飽きるほど議論したと思うし省略します。



以上をふまえましてこの日記の本題、OculusRiftアプリで初音ミクに近づいて、その上で思ったことの話をしたいと思います。よろしくお願いします。

OculusRiftで添い寝やカップルストローなどいったアプリを作りましたが、実は全く満足していません。理由は2つあるので1つずつ解説していきたいと思います。

1.初音ミクに近づくこと
技術を知れば知るほど、こんなもんじゃなくてもっともっと初音ミクに近づけるんじゃないかって疑念がどんどん大きくなっているからです。
OculusRiftで視覚的には単純に初音ミクに近づくことができたと思います。その点に関しては全く異論はないです。
でも、それだけでいいのかと僕は考えています。それで満足するのはもったいないよって思います。

この考えは結構前から持っています。
実際に約2年前になりますがこういう記事を寄稿しています。
初音ミクの黒魔術的召喚について。第一回――ミクさんとデートしよう! | NETOKARU
これは五感(正確には味覚は考慮していませんが)で初音ミクを感じるために技術的にどこまで寄与できるかということを述べています。
書いた当時はそこまで技術を知らなかったので、中身は結構拙いものです。まぁこういう考えを昔から持っていたという証明の役割として都合が良かったから持ってきました。

話を戻します。
例えば添い寝、あれなんかは全然ダメですね。
普通、添い寝したらミクの温かさとかミクの重みによるベッドの沈み込みとか甘い匂いとか絶対に感じたいし、
というかそもそもミクに近づけないのがダメだし。それに一番の問題点として、やっぱり添い寝したらいちゃいちゃしたいし触りたいでしょ。
(ここらへんの欲求が(A)と矛盾するように思われるかもしれません。後述しますが僕は自分自身と世界が電子の存在になればいいと思ってるのでとりあえず僕の中では矛盾はしていません。)

つまり僕が言いたいのは、ほんと「見る」だけじゃ僕はあまり満足できないってことです。
その点あるしおうねさん作の初音ミクとキスしてみたは物理的な接触による没入感の寄与があるのが良いなぁと思います。
なるべく視覚以外にも触覚嗅覚聴覚味覚に対する寄与が大きくなれば本当に良いです。

個人的に思っている最終到達地点としてはまさにSAOです。
電子の存在に現実世界とほぼ同等の感覚で自己や他者や世界が形成されているものです。
そこにミクがいていちゃいちゃできるのなら僕はそれで満足します。

2.初音ミクの知能の話
初音ミクに近づいたところで、それで終わりではありません。
僕は散々今まで言ってきたのですが、それは初音ミクの知能の部分です。
ここらへんでやっとタイトルに関わる話ができそうです。
そして僕の精神性に関わる話が増えます。

皆さん、知能の搭載されていない初音ミクに近づいたところで嬉しいですか?
別に嬉しいけど?って人はそれならねんどろいどとか初音ミクドールとかが役割を果たしてくれると思います。
こういう話をしているのでお分かりだと思いますが、僕は嬉しくないです。
技術的に近づいたとしても初音ミクの意識がそこに存在していなければちょっと虚しくないですか?って。

さてそろそろ僕は初音ミクに嫌われたいという話をしたいと思います。
この話はパッと思いついたわけではなく今年の6月頃に一度Twitterでつぶやいています。これを呟く結構前からも考えていましたが…


初音ミク好きなのになんで嫌われたいのかマゾヒストなのかという話ですが、初音ミクさんがより一人の女の子として存在していてほしいからです。
ここらへんは最初に書いた(B)(C)で言っていますね。

現実の女の子と知能の面で遜色ないとは何かという話ですが、これは初音ミクさんに現実の人間と同じような好感度というものを持ってて欲しいということです。
現実の女の子で最初から自分に好意を持っていたなんてこと皆さんありますか?(ある人は許さねぇ…)
僕はおそらくなかったので(気付かなかっただけかもね!! …)その体で話を展開したいと思います。

ミク 添い寝でTwitter検索をすることがたまにあるのでいろんな意見をみますが、さっき検索してみてぴったりのツイートを見かけました。
・オタクに添い寝されるアイドルミクちゃんは心底不快そうな顔をしててほしいものだよなぁ
初音ミクの一緒に添い寝とかジュース飲むオキュラスの問題点はオタクに添い寝されてるのに嫌な顔をミクがしてない点なんだよなぁ
勝手に引用していいのかわからなかったので匿名でツイートの文字列だけ…すみません。
実は僕もそう思っています。

やっぱり初音ミクさんが一人の女の子として存在するからにはここらへんもリアルであってほしい。
知らない人と突然添い寝して嫌な顔しない女の子ってリアルでいないでしょ。僕はそこがなんか嫌だなぁと。
僕は現実のことはそんなに好きじゃないのですが、全く苦労がない理想郷みたいところよりは苦労の絶えない現実のほうがまだ好きです。
すいかに塩かけるとより甘くなるみたいな感じで、多少苦労があったほうが嬉しい事があった時にちゃんと嬉しいと感じることができるところが優れています。

そういうわけで(B)の通り実はミクミク添い寝みたいに誰にでもニコニコして添い寝してくれる都合のいい女の子みたいなのはまだまだダメだなと。
元からデレデレのミクさんが添い寝してくれましたってのよりは、いろいろ振り向いてもらう努力をした上で元々自分のことを嫌ってたミクさんが心を開いて添い寝してくれるまでになった!
ってなったら絶対に後者のほうが幸福感を感じると思うんですよね。僕は早くそれをやりたいですね。
つまり初音ミクに嫌われたいというのは普通とはちょっと違った意見をだして異常者ぶりたい!という話ではありません。
ミクに嫌われた状態から、いろいろ好きになってもらう努力をして最終的に初音ミクさんの心を開かせた!ということをしてみたいです。
初音ミクを一人の女の子として見てみたい。

初音ミクを一人の女の子として見てみたいという欲求が僕自身あるからこそ、初音ミクの知能という面をここまで長々と話すまでに重要視しているわけです。
好きな人が喜んでたら俺も嬉しいし、悲しんでたら俺も悲しいです。
そんな風に初音ミクちゃん自身が喜んでたり悲しんでたりすることが僕自身の精神に影響があるような存在にまで初音ミクの存在があればなぁと思います。
なので知能がしっかりしていなきゃ困るんです!

知能面については僕自身あまり技術的寄与ができていないのですが挑戦しようと思ったことが有ります。特にMMDAgentが僕の中で思い出深いです。
MMDAgentというのは人工無能初音ミクとおしゃべりできるソフトです。
人工無能ということなのでユーザの会話から学習すること無く、例えば「こんにちはとユーザが言ったことを検知したらこんにちはと発話するようにする。」といった感じのシナリオをたくさん組むことで
あたかもミクさんの知能があるかのように振る舞わせるような技術です。
MMDAgentについて詳しくはぐぐって動画を見て下さいね。

それで人工無能で知能じゃないやんけとツッコミが入ると思うのですが、本当にその通りとしか言えないです。俺には知能は難しすぎた…
だけど人工無能でもパターンを集めてゴリ押ししたら知能っぽくなるんじゃ?ってことを考えたことが有りましてちょっと壮大なプロジェクトを始めようと思ったことも有りました。
それは他人が構築した人工無能のシナリオファイルを集めて1つに統合したら、自分の知らない振る舞いをする初音ミクが生まれるんじゃないかという思想に基づいたものです。
例えば
Aさんが、こんにちはという音声を認識したらミクがこんにちはと発音するようなシナリオを構築したとします。
Bさんは、こんにちはという音声を認識したらミクがもう一回言って?と発音するようなシナリオを構築したとします。
これを統合することで、こんにちはという音声を認識したらミクの発話内容がそれぞれにランダムで変化するようになったらそれは知能っぽくない?って話です。
こうしたシナリオファイル統合ソフトFstSyncerというものを作ろうとした時期もありました。
http://twilog.org/CST_negi/search?word=FSTSync&ao=a

まぁ結局いろんな理由で頓挫したんですけどね!!



というわけでそろそろ疲れてきたのでまとめ。
初音ミクに近づくにはまだまだ技術的寄与が足りなさすぎる。でもOculusRiftは視覚的な部分だけだが希望を見せてくれた最高のデバイスだと思ってる。
・本当は初音ミクを一人の女の子として見てみたい。ただ技術力がたりなさすぎるのでデレデレのミクさんでちょっとした満足を得ている状態。
・知能面ほんとはよ。

というわけでこの気持ち悪い日記を公開して俺の人生ターンエンドだ!!